肛門外科について
痔をはじめとした肛門疾患を専門的にみる診療科です。対象となる疾患には、いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)、痔ろう、肛門周囲膿瘍などがあります。
こうした疾患は同じ症状を現すことが多く、適切な検査と正確な診断が重要です。特に痔は早めに受診して適切な治療を受ければ、楽な治療で短期間に治せる可能性が高い疾患です。
再発させないためにも、専門的な診療を受けることをお勧めします。 当院では痛みなどを最小限に抑え、心理的な負担も減らせる診療を行っています。
プライバシーに関してもスタッフ全員が配慮していますので安心してご相談ください。
診療をご希望される方へ
来院時に問診表を事前にご記入いただいておりますと診療をスムーズに受けていただけます。下記よりダウンロード・印刷しご持参ください。
肛門疾患の日帰り手術対応
当院ではいぼ痔・切れ痔・痔ろう等、肛門疾患に対して日帰り手術を行っております。日帰り手術は入院の必要がないため、時間的拘束や医療費の削減にも繋がります。土曜日も手術可能です。
専門医による肛門診療
肛門科を受診されるかたの多くは、診察・治療に多くの不安を持って来院されます。その中には手術を強く勧められる不安もあるようです。
肛門科診療を受けた多くの方が、保存的治療(生活習慣、排便習慣、食事)などで改善が見られます。
実際に手術となるケースは1~2割程度です。
従来、入院で行われていた手術も注射による治療(硬化療法)により日帰り手術で対応が可能となっています。
入院が必要と判断したケースには責任をもって提携病院へ紹介させていただきます。
対象疾患
- いぼ痔(内痔核・外痔核)
- 切れ痔(裂肛)
- 穴痔(痔ろう)
- クローン病と肛門の病気
- 肛門尖圭コンジローマ
- 血栓性外痔核
- 直腸脱
- 肛門掻痒症
- 肛門周囲炎
- 肛門周囲膿瘍
- 単純性ヘルペス
- 膿皮症
- 直腸瘤
- 毛巣洞
など
主な症状
肛門の出っ張りや膨らみ
疾患:内痔核(脱肛)、外痔核、皮垂、見張りいぼ、肛門ポリープ、直腸脱、肛門腫瘍など
まれですが大腸ポリープが脱出しているケースもあります。肛門ポリープはほとんどがん化することはありませんが、大腸ポリープは大腸がんに進行する可能性がありますので、出っ張りや膨らみに気付いたら早めに受診しましょう。
肛門からの出血
疾患:いぼ痔(痔核)、切れ痔(裂肛)など
肛門外科の受診原因で最も多い症状です。肛門疾患以外にも、大腸がんや大腸炎など、できるだけ早く適切な治療が必要な病気の可能性もあります。大腸疾患による出血が疑われる場合には、大腸カメラ検査で確定診断が可能です。
肛門の痛み
疾患:切れ痔(裂肛)、血栓性外痔核、肛門周囲膿瘍、肛門ヘルペスなど
内痔核でも進行して嵌頓痔核になると激痛をともなうことがあります。
肛門のかゆみ
疾患:肛門部皮膚炎(湿疹)、肛門ヘルペス(ウイルス感染)、白癬症・カンジダ症(カビの感染)など
切れ痔(裂肛)、血栓性外痔核、肛門周囲膿瘍で軽度の場合にも、かゆみを感じるケースがあります。
便が出にくい・残便感がある
疾患:痔核・直腸脱、直腸瘤、肛門狭窄など
大腸に狭窄を起こす病気がある場合もあります。その場合には大腸カメラ検査などで状態を確認します。
肛門外科の診察について
おしりの悩みは相談しにくく、受診をためらう方も少なくありません。
これにはプライバシーの問題と、具体的にどんな診察を行うのかわからないことが大きな原因になっています。
当院では胃腸をはじめとした消化管全体を診療しているため、気兼ねなく通院していただけます。
また初診の方でも、受付で「肛門科」の受診をすることを伝える必要はなく、問診票に症状をご記入いただいております。
スタッフ全員が患者様のプライバシーに十分な配慮を行っていますので、安心していらしていただけます。
診療の際は、痛みの有無や状態に応じて負担をできるだけ少なくする診察を心がけていますので、気が付いたことがあったら遠慮なくお声がけください。
肛門診察の流れ
Step1受付
受付で問診票をお渡ししますので、症状、お困りの点などをご記入ください。診療時に面と向かって説明しにくいことがありましたら問診票にご記入ください。
Step2問診
完全個室の診察室で、問診票をもとに医師がご質問します。疑問などありましたら、遠慮なくお尋ねください。
Step3診察
診察台に横になっていただき、腰に大きなタオルをかけます。下着を少しだけ下ろしていただいて、必要な分だけ医師がタオルをめくって視診を行います。
次に、ゴム手袋をつけた指に医療用ゼリーをたっぷり塗って触診します。細い筒状の肛門鏡も医療用ゼリーを塗ってから挿入しますので、傷がある場合でも痛みはほとんどありません。
さらに検査が必要な場合には先にご説明して同意をいただいてから検査となります。
Step4診断とご説明
疾患の状態や検査結果を丁寧にお伝えし、必要な治療についてご説明します。患者様とご相談しながら治療方針を決めていきます。