こんにちは。院長の森です。当院では大腸内視鏡検査を実施しています。
大腸ポリープと聞くと不安になる方が多いと思いますが、必ず切除するわけではありません。
本日は、大腸ポリープの種類や切除する基準についてお伝えしたいと思います。
大腸ポリープとは
大腸ポリープは腫瘍の1つで、簡単にいうと「腸の中のできもの」です。
患者様が心配になるのは、発見されたポリープが
・今の時点で癌なのか?
・将来的に癌化するのか?
ということでしょう。切除したあとは、必ず「病理検査」というものをして、悪性かどうかを調べています。
大腸ポリープの種類
発見されるポリープのほとんどが腺腫(せんしゅ)、または過形成性ポリープに分類されます。
このうち問題になるのが腺腫性ポリープで、大腸ポリープの80%近くがこの腺腫性ポリープです。
腺腫性ポリープは良性でも大きくなってくると癌化する可能性を持っています。
そのため、小さくても切除を検討する必要が出てくるのです。
大腸ポリープの切除の基準は大きさで決まる
切除するかどうかは、大きさの目安があります。
しかし、5㎜以下の小さいポリープに関しては、日本と海外で基準の違いもあります。
6㎜以上のポリープ
がんのリスクが5㎜以下のポリープに比べて7~15倍にもなるので切除されることが強く推奨される。
5㎜以下の小さなポリープ
■海外(米国)
小さなポリープでもすべて切除して、病変が一切ない『クリーンコロン』を目指すことでがんの抑制効果が認められている。
5㎜以下のポリープでも積極的に切除することを推奨。
■日本
医療経済上の問題から『5㎜以下のポリープ切除の可否をめぐる議論に決着つかず』といった状況です。
大きさや形態などで、医師が総合的に判断する必要があります。
大腸ポリープのリスクとなる食事
大腸ポリープの予防は、そのまま大腸がんの予防につながります。
現在までに、世界がん研究基金(WCRF)/米国がん研究所(AICR)から報告されている明らかなリスク因子は以下の通りです。
動物性のお肉に偏る+過度の飲酒+肥満があるとリスクが高くなります。(大腸がんに限ったことではないですね)
まとめ
今回は、大腸ポリープについてお伝えしました。
良性でも、大きくなると癌化する可能性のある腺腫ポリープは、切除を検討した方が良いです。
できるだけポリープを作らないような、普段からの食事と定期的な検査も大切です。
検査の目安など、わからないことがあればご質問くださいね。