こんにちは。江戸川橋胃腸肛門クリニックです。
緊急事態宣言が延期され、5月いっぱいは在宅ワークが決定している人は多いでしょう。
その中で心配なのは、「痔の悪化」です。
今回は悪化してしまう要因と、予防法についてお伝えします。
痔とは
肛門の外側や内側に、いぼができて疼痛があったり出血したりする症状です。
内痔核・外痔核・切れ痔・いぼ痔など種類がありますが、総じて肛門周囲の血流が悪化することが要因です。
<具体的な原因>
・便秘気味で便が硬く、排便のたびに肛門の粘膜へ負担がかかっている。
・食物繊維の不足など食生活の乱れ(便が硬くなる)
・デスクワークで同じ姿勢が続くことが多い(肛門周囲が圧迫されている)
・エアコンなど夏場でも体が冷えやすい(全身の血流が悪い)
などが挙げられます。
在宅ワークで悪化する可能性があります
緊急事態宣言によって在宅ワークへ切り替わった方の中には、
自宅の椅子で長時間の作業はきついと言われる方がいます。
「ダイニングの椅子」で作業しているという方もいました。
オフィスの椅子と違い、ダイニングの椅子は、クッション性など長時間座ることを想定されていない
作りなので、当然姿勢が悪くなってしまいます。姿勢が悪いと下半身の血流も悪くなりますから、
痔の悪化につながりやすくなります。
痔の悪化を防ぐために
在宅ワークによって長時間の座位になる方は、痔が悪化しないようにできる限りでセルフケアをしましょう。
おすすめは下記のようなものです。
【運動】
〇1時間に1回程度は立ち上がり、簡単なストレッチや屈伸運動を行う。
〇座位のまま、おしりを左右にスライドさせる。
〇肛門括約筋を1~2分閉めるを数回繰り返す。
とても小さな動きのようですが、肛門周辺の血流改善には効果的です。
【食事】
〇便秘を防ぐために、水溶性食物繊維が多い海藻類などを多めに摂る。
〇ノンカフェインの水分を1日1.5~2.0リットルほどこまめに飲む。
便が固い方は、マグネシウムが含まれた「硬水」がおすすめです。
〇食事だけで難しい方は、乳酸菌であるミヤリサンやビオフェルミンもおすすめ。
(市販で買えるものもあります。様子をみながらお試しを。)
まとめ
在宅ワークが今後も続く可能性が高い方は、痔が悪化するリスクが高まります。
辛い思いをしないように、可能な範囲でケアをしてください。
しかし、どうしても辛いときには早めの受診をお願い致します。
江戸川橋胃腸肛門クリニック
※イラストはネットより引用しています